頭痛・むくみ・憂うつ…梅雨の体調不良の原因とその解消法
雨で外出できず、空気はジメジメ…想像するだけでも気分が滅入ってしまう「梅雨」が、もうじき訪れますね。
そんな気の滅入りとは別に、
「梅雨になると、毎年なぜか体調が崩れる…」
といった経験はありませんか?
実はこの体調不良は、「病は気から」ではなく、梅雨独特の湿気や気圧の変化などが原因である可能性があるのです。
梅雨時期によく頭痛になる、いつもよりイライラしたり疲れを感じる、昼間でも眠くなってしまう、このような体調不良に覚えのある方は、ぜひこちらの記事を読んでみてください。
目次
1. 梅雨の時期に体調不良になる3つの理由
1-1. 高い湿度は「食欲不振」「下痢」「むくみ」を起こす
1-2. 低気圧は「頭痛」「眠気」「不眠」を起こす
1-3. 少ない日光は「気分の落ち込み」「やる気の低下」を起こす
2. 梅雨の体調不良を解消する3つの方法
2-1. 栄養豊富な食事と積極的な水分摂取
2-2. 室内でもできるストレッチやマッサージ
2-3. 日光浴の時間を意図的に作る
1. 梅雨の時期に体調不良になる3つの理由
梅雨の時期に体調不良になる原因は、主に「高い湿度」「低気圧」「日光の少なさ」の3つが関係しています。
・高い湿度は、食欲不振・下痢・むくみ
・低気圧は、頭痛・眠気
・少ない日光は、体のだるさ・憂うつ
それぞれ、上記のような体調不良を引き起こしてしまいます。
上記の体調不良を感じている方は、まずはその原因から見ていきましょう。
1-1. 高い湿度は「食欲不振」「下痢」「むくみ」を起こす
梅雨の時期は雨が長く続くため、梅雨以前と比べて湿度がグッと高くなります。
湿度が高いことで、それまで問題なかった食物や水分の消化吸収機能が低下してしまい、胃腸が消化不良の状態になります。
この消化不良が、
・下痢、便秘のような胃腸の不調
・胃腸の不快感による食欲不振、吐き気
などを感じさせることがあります。
体調不良の解消には「栄養を摂ること」が大切ですが、食欲不振のせいで飲食物が喉を通らず、不調が長引きやすいことも、梅雨の体調不良の特徴です。
1-2. 低気圧は「頭痛」「眠気」「不眠」を起こす
雨雲は、上空に低気圧を発生させます。
この低気圧も、体調不良を起こす原因となってしまいます。
低気圧は、人間の自律神経(活発な時に働く交感神経と、リラックスしている時に働く副交感神経)のバランスを乱れさせます。
通常、日中は交感神経が優位に働き、眠気を感じることなくアクティブに活動することができます。
しかし、低気圧によって副交感神経の働きが優位になり、昼間なのに体がリラックス状態に陥ってしまうことがあります。
このリラックス状態が、日中の眠気や、不眠の原因となるのです。
また、低気圧によって体内の水分バランスが乱れ、血管が拡張することで脳内の神経が圧迫され、頭痛を引き起こすこともあります。
このように、天気が原因による体調不良は、「気象病」と呼ばれています。
梅雨の時期は、普段より日光が少なく、毎日雨が続く特殊な気候のため、気象病を感じる原因が多い時期でもあるのです。
1-3. 少ない日光は「気分の落ち込み」「やる気の低下」を起こす
日光には、「幸せホルモン」と呼ばれる脳内物質・セロトニンを分泌する効果があります。
・うつ病の予防に日光浴が効果的である
・日照時間の少ない北欧では、憂うつを訴える人が多い
という研究結果も出ているくらい、陽の光に当たることは、健康的な精神状態と深く関係しています。
お気づきの方もいらっしゃると思いますが、梅雨の時期は、
・雨雲によって日光が隠れる
・雨の日が多く、外出時間が減る
といった理由から、日光を浴びる時間が極端に減り、気分が落ち込んだり、やる気が出にくくなってしまうのです。
セロトニン分泌のためには、「朝5分~15分日光を浴びるだけで良い」とされています。
いつもなら通勤中や朝の散歩などで簡単に達成できますが、梅雨の時期に入ると、この数分さえ達成できない日も増えます。
よく「雨の日は憂うつになる」と言われますが、その原因はジメジメした空気や雰囲気だけでなく、日光の少なさも関係しているのです。
2. 梅雨の体調不良を解消する3つの方法
ここまでご紹介した梅雨の時期の体調不良は、どのように解消すれば良いのか?
ここからは、日常生活の中で簡単にできる3つの解消法をご紹介します。
2-1. 栄養豊富な食事と積極的な水分摂取
食欲不振になりやすく、1回あたりの食事量が減りやすい梅雨の時期は、できるだけ栄養豊富な食材を食べることを意識しましょう。
例えば、
・ご飯を雑穀米に変えたり、もち麦を入れてお米を炊く
・納豆や味噌汁など、胃に優しく免疫力が高まる「発酵食品」を多く食べる
・一食あたりの品数を増やし、一度にいろんな栄養を摂取する
・薄味や脂肪分の少ない食品を食べ、胃腸への負担を軽くする
・サプリメントを補助的に取り入れる
上記のように、食事量を減らしても栄養を摂れる食生活に変えることで、食欲がなくても栄養の不足を防ぐことができます。
一食あたりの品数を増やしやすく、発酵食品の種類も豊富という理由から、「和食」は特におすすめです。
今年の梅雨をきっかけに、和食中心の食生活に変えてみるのも良いですね。
また、気温が上がり、汗をかきやすくなる梅雨は、水分の摂取も欠かせません。
その際は、飲料水を体温程度に温めて、胃腸への負担を減らしましょう。
2-2. 室内でもできるストレッチやマッサージ
外出や散歩の機会が減る梅雨は、運動不足に陥りやすい時期でもあります。
体を動かさない日が続くことで、
・胃腸の動きが鈍くなり、消化不良を起こす
・血流が悪くなり、むくみが出る
・「成長ホルモン」「幸せホルモン」の分泌量が減り、気分が落ち込む
といった、数々の悪影響が現れやすくなります。
しかし、雨が長く続く梅雨は、ウォーキングさえも満足にできません。
そこで、室内でもできるストレッチや、軽めのスクワットなどの筋トレを、1日のうち数分だけでも意識して実践してみましょう。
また、低気圧による体調不良を和らげるため、耳周りのマッサージもおすすめです。
耳の血流を良くすることで、低気圧による頭痛・めまいを予防・解消することができます。
マッサージの手順は、以下の通りです。
1. 耳をつまみ、上・下・外側に10秒ずつ引っ張る
2. つまんだまま、耳を5回ゆっくりと回す
3. 耳全体を手のひらで覆い、後ろに5回引っ張る
1回1分ほどで終わるこのマッサージを、
・朝起きた時
・昼食後の眠くなる前
・寝る前にリラックスしたい時
上記のタイミングで、1日3回行ってみてください。
梅雨に起こりやすい様々な体調不良は、ストレッチやマッサージでほとんど解消できると言っても過言ではありません!
1日のうち少しだけでも、体を動かすことを心がけましょう。
2-3. 日光浴の時間を意図的に作る
実は、曇りや雨の日でも、日光は地上にしっかりと届いています。
しかし、晴れの日と比べると光量は少ないため、日光浴の時間を意図的に作ることが大切です。
日光浴と言っても、傘を差して外に出る必要はありません。
部屋のカーテンを開けて、日光を肌に当てるだけでも効果があります。
朝一番に日光を浴びる時間を作ることで、幸せホルモンが分泌されるだけでなく、体内時計がリセットされて生活リズムが整い、その日1日を活動的に過ごすこともできます。
また、体内時計が整うことで自然な眠気が誘われ、不眠や体のだるさを予防・解消することもできます。
日光浴は面倒に感じるかもしれませんが、健康的な食事のために食材を考える必要もなければ、運動やストレッチほどハードルも高くありません。
「ただ日光を浴びるだけで良い」という意味では、実は最も簡単かつ効果的な対策でもあるのです。
以上3つの中から、まずは実践しやすいと思う解消法を、1つ行ってみてくださいね。
まとめ
梅雨の時期は、その独特な気候によって、心にも体にも様々な体調不良が現れます。
しかし、その対策は、
健康的な食生活を意識する、適度に運動する、日光をしっかり浴びる、といった、基本的な生活習慣を送ることに尽きます。
今年の梅雨が、今の生活習慣を見直したり改善するための、ポジティブなきっかけになるかもしれませんね。