関東スピリチュアルスポット案内 vol.1鹿島神宮
心が疲れたとき、パワーを充電したいときなどには、神社などのパワースポットを訪問してみてはいかがでしょう?
思い立ったらその足で出かけるのもいいですが、より深く楽しむためには、その場所についての情報を頭に入れてからお出かけすることがおすすめです。
今回は関東最強クラスのパワースポットとされる茨城県の鹿島神宮を紹介します。
目次
1. 鹿島神宮とは
2. 鹿島神宮の縁起とご祭神
3. 鹿島神宮の参拝ポイント
4. 鹿島神宮の行事とグッズ
1. 鹿島神宮とは
600種類以上の木々が茂る森に囲まれた鹿島神宮は全国の鹿島神社の総本宮で、常陸国(現在の茨城県)の一の宮。一の宮とは、「由緒正しく最も信仰のあつい神社で、その国で第一位とされたもの」(大辞林 第三版より)のことです。
「神宮」の社号を持つのは社格の高い神社で、全国でも数は多くありません。平安時代の『延喜式』の神名帳では、「神宮」号を有するのは伊勢神宮と香取神宮、鹿島神宮の3つだけだったそうです。
2. 鹿島神宮の縁起とご祭神
鹿島神宮の創建はおよそ2,700年前、初代神武天皇即位の年とされています。
鹿島神宮のご祭神は、武甕槌大神(たけみかつちのおおかみ)。国譲りの神話で知られる神様で、武神(武運をつかさどる神様)です。
神代の昔に、天照大神(あまてらすおおみかみ)の命により、武甕槌大神は香取神宮のご祭神である経津主大神(ふつぬしのおおかみ)とともに出雲国に天降って、大国主命(おおくにぬしのみこと)と話し合い、国譲りの交渉を成就させました。
神武天皇が東征で窮地に陥ったときには、武甕槌大神の「韴霊剣(ふつのみたまのつるぎ)」の神威によって救われました。この出来事に感謝した神武天皇が即位の年に、鹿島の地に武甕槌大神を祀られたとされています。
江戸時代には、鹿島神宮は徳川家の庇護を受けて発展しました。
3. 鹿島神宮の参拝ポイント
鹿島神宮で是非とも参拝したいポイントとしては、次のものが挙げられます。
①大鳥居
元々は国産の御影石でつくられたものでしたが、東日本大震災のときに倒れてしまい、鹿島神宮の森の杉4本を使って2014年に再建されました。この森は県の天然記念物に指定されていて、本来木を切ることはできないのですが、『三代実録』という歴史書に「将来の建材として4万本の木を植えた」との記述があることから、伐採の許可が下りました。
地元の人からは、「このエリアに東日本大震災による人的被害がなかったのは、被害をこの鳥居が引き受けてくれたため」といわれているそうです。
②楼門
大鳥居をくぐった先にあるのが、朱塗りが美しい楼門です。1634年に水戸藩の初代藩主・徳川頼房公が奉納したもので、熊本県の阿蘇神社、福岡県の筥崎宮(はこざきぐう)と並んで、日本三大楼門のひとつに数えられています。扁額は東郷平八郎の書となっています。
③拝殿と本殿
楼門をくぐって、右手にあるのが拝殿と本殿です。武甕槌大神を祀る本殿が、神社建築のセオリーである南向きではなく、北向きに建つのは鹿島神宮の特徴のひとつ。これは鹿島神宮が東国開拓の拠点で、武甕槌大神が北方鎮護の役割を持つからともいわれています。
本殿の背後には、ご神木があります。鹿島神宮で最も古い樹齢1,300年を数える杉の木で、高さはおよそ40メートルに及んでいます。
④奥参道
拝殿と本殿から奥宮を結ぶ奥参道は、左右を杉並木に囲まれていて、木漏れ日が差す趣のある土の参道です。森林浴も楽しめます
鹿島神宮の周囲に広がる森(鹿島神宮の森)は天然記念物に指定されていて、20万坪に800種類以上の植物が生えています。
⑤奥宮
奥参道を進み、鹿園を左に見ながらさらに進むと、右手に奥宮があります。日本では、神様には荒々しく猛々しい面(荒魂)と、温和で仁慈の徳を備えている面(和魂)のふたつの面があると考えられています。奥宮は武甕槌大神の荒魂を祀っています。
築400年の建物は1605年に徳川家康公が本殿として奉納したもので、1619年に2代将軍・徳川秀忠が現在の本殿を奉納するにあたって、現在の場所に遷されました。
⑥要石
奥宮を右手に見て、突き当たりを右手に折れた先にあるのが要石です。見えているのは氷山の一角で、地中深くまで埋まっているとされている石で、地震を起こすナマズの頭を抑えているといわれています。
水戸藩主の徳川光圀公が石の埋まっている深さを知るために掘らせたところ、7日かけても石の端にたどり着かなくて諦めたという逸話もあるそうです。
⑦鹿園
奥参道の左手にあります。奈良の春日大社を創建するときに、鹿島神宮のご祭神を鹿が運んだことから、鹿島神宮では鹿を神鹿として大切にしています。
⑧御手洗池
奥宮を左に折れた先にある古くからの禊の場です。1日に400キロリットル以上の清水が湧出しています。昔、鹿島神宮の参道は御手洗が起点となっていて、この池で身を清めてから参拝していたそうです。
4. 鹿島神宮の行事とグッズ
ご祭神である武甕槌大神は武神で、武道の神様としても知られています。ご神徳としては、武運向上、新しい出発を守る、安産(神功皇后が三韓征伐の守護に感謝して腹帯を奉納したことが起源)などがあります。地震除けでも人気があります。
こうしたことから、鹿島神宮では弓道大会、奉納 古武道演武大会と小笠原流百々手式、日本古武道交流演武大会など、武道に関わる行事も多数行われています。
ここでは鹿島神宮ならではの祭事とお守りを紹介します。
①白馬祭(おうめさい)
「年の初めに白馬を見れば年中の邪気を祓う」という故事に基づく祭事で、1月7日に行われます。宮中の年頭行事「白馬節会」にならったもので、境内にいる白馬を見ることで1年間、息災でいられるとされています。
②常陸帯祭
近年復活させた、常陸帯の力を借りて男女の縁を取り持つお祭りです。参加を希望する男女の名前を書いた帯を用意して2本ずつ結び、名前が書かれていた相手と一緒に奉納する和歌を詠みます。この行事で出会って結婚にも至ったカップルもいるそうです。
③お守り
武甕槌大神のご神徳にちなんだ鹿島神宮ならではのお守りに、武道守と勝守、鹿島立守(新しい旅立ちの成功を祈る)があります。また、武甕槌大神が地震を起こすナマズを懲らしめる「鯰絵」が江戸時代に流行しましたが、現在も地震や災難除けの「要石守」が授けられています。
ほかに常陸帯(腹帯)に入れる安産お守り「常陸帯守」、帯に見立てた4本の紐を2本ずつ結んでできた紐の形から物事の成否を占う「鹿島の帯占い」、東国三社(鹿島神宮、香取神宮、息栖神社)を巡りご神紋を貼って完成させる東国三社守(大願成就)などがあります。
いかがでしたか?
鹿島神宮は東京駅から直通バスも出ているので、意外と足を運びやすいと思います。
関東最強クラスと呼ばれるそのパワーを受け取りに、ぜひ訪れてみてください。
鹿島神宮
住所:茨城県鹿嶋市宮中 2306-1
アクセス:JR鹿島線鹿島神宮駅より徒歩10分、東京駅より高速バス「かしま号」で2時間
参拝時間:24時間
※ただし、下記の設備は受付時間に限りあり
神符守札授与所 8:30〜16:30
御祈祷受付 8:30~16:30